「瑠璃屋」という名は、古くから珍重されてきた深き青色の宝石、ラピスラズリ、すなわち「瑠璃」に由来します。夜空の星々を閉じ込めたかのようなその神秘的な輝きは、私たちの料理が目指す美意識そのものです。自然が育んだ鉱物の多様な表情に、私たちはインスピレーションを得て、一皿一皿に新たな生命を吹き込みます。
料理長は、世界各地で採掘される様々な鉱物や宝石の色、質感、そしてフォルムに魅せられ、それを料理表現へと昇華させています。例えば、アメジストのやわらかな紫色、エメラルドの深い緑、水晶の透明感。これらの美しさを、旬の食材を通じて五感で感じていただけるよう努めております。

旬の食材と、揺るぎない品質
私たちは、食材そのものが持つ自然の完璧さを宝石に喩えます。その時期に最も輝きを放つ、選りすぐりの旬の食材のみを使用。最高の状態で提供するため、産地直送の新鮮な魚介、契約農家から届く有機野菜など、品質には一切の妥協を許しません。素材の持つ本来の味わいを最大限に引き出し、季節の移ろいを一皿ごとに表現します。

器へのこだわり
料理を盛る「器」もまた、私たちの哲学を語る上で欠かせない要素です。国内外の著名な陶芸家や職人と共同で制作した、一点ものの特注品を使用。鉱石の結晶を思わせる独特の質感、岩肌のような不均一な美しさ、そして光を受けてきらめく釉薬の表情は、料理の魅力を一層引き立てます。器と料理が一体となり、まるで地中から掘り出されたかのような、唯一無二の芸術作品を創り出します。
「瑠璃屋」は、ただ食事を提供するだけでなく、日本の伝統的な美意識と鉱物の神秘が織りなす、五感を刺激する特別な体験をお届けします。どうぞ心ゆくまで、この鉱物料理の世界をご堪能ください。